2025年8月1日、Neuro Diveを運営するパーソルダイバースは、「TEAM EXPO 2025」パビリオンにて、CDLE(Community of Deep Learning Evangelists)と連携し、「Neurodiversity × 生成AI」をテーマに出展しました。
この取り組みは、TEAM EXPOの「共創チャレンジ」として登録されており、CDLE生成モデルグループが中心となって企画。パーソルダイバースは共創パートナーとして、展示・運営をサポートしました。

ニューロダイバーシティとは?
ニューロダイバーシティ(Neurodiversity)とは、人間の脳や神経のはたらきに多様性があることを前提とする考え方です。
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狭義の意味
もともとは発達障害(自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、学習障害など)を“病気”や“欠陥”ではなく、脳の特性として捉えようという視点から始まりました。「違いがある」だけで「劣っている」わけではないという尊重の思想です。 -
広義の意味
最近ではさらに広く、記憶のしかた・感覚の鋭さ・集中力・コミュニケーションのスタイルなどの違いも含めて、「すべての人の脳は異なっていて当たり前」という前提で社会を見直す動きが進んでいます。
今回の万博では、「ニューロダイバーシティ」をあえて広義にとらえ、啓蒙活動を行いました。これは、まだこの言葉自体の認知度が低いため、多くの人に「一部の障害のある人の話」ではなく、「自分にも関係のあること」として捉えてもらいたいからです。自分ごととして理解することが、他人との違いを受け入れ、互いを尊重するきっかけになると考えています。
CDLE(生成AI)について


CDLE(Community of Deep Learning Evangelists)は、一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施するG検定・E資格の合格者のみが参加できる、日本最大級のAIコミュニティです。「学ぶ」「繋がる」「使う」の理念のもと、10万人を超えるメンバーが集い、交流やアウトプットの場を通じて社会への貢献を目指しています。
今回の出展では、CDLE内の有志グループ「生成モデルグループ」と連携し、生成AIが人の思考や表現を支えるツールとして活用できる可能性を紹介しました。発達障害のある人の強みや支援のあり方をテーマに、Neuro Diveの利用者や支援員も参加するプロジェクトを通じて、社会実装の可能性を検証しています。
CDLEが考える生成AIの活用については下記をご覧ください。
展示とステージ発表


展示では、「普通って何?」という問いかけから始まり、来場者が自分の感覚や好みを選びながら、他の人との違いに気づく体験型アンケート(全5問)を実施しました。「違いがあるだけ」という視点を広げることが目的です。
想定よりも多くの方がブースを訪れ、アンケートにも積極的に協力していただけました。回答の結果は、今後の活動や支援にも活かしていく予定です。


また、TEAM EXPOパビリオン内のステージでは、30分間の発表を行い、「Neurodiversity × 生成AI」というテーマのもと、展示の背景や目的を紹介しました。アンケート結果も交えながら、「違いを活かす」社会のあり方について来場者と共有し、多くの共感を得ることができました。
Neuro Diveの取り組み
パーソルダイバースは運営するNeuro Dive(ニューロダイブ)は、AI・機械学習・データサイエンス・RPAなどの先端ITスキルを学び、就職を目指す障害のある方を支援する就労移行支援事業所です。個別の学習プログラムや実践的な講座を通じて、IT分野での活躍を目指せる環境を提供しています。
今回の出展では、「ニューロダイバーシティ」という考え方を広く伝えるとともに、Neuro Diveがその社会実装に向けた実践の場であることを来場者に感じてもらうことを目指しました。
今後も、個々の特性を活かした学びとはたらき方を支える取り組みを通じて、「違い」が尊重される社会の実現を目指していきます。
