Best Practice
Neuro Diveの成功ストーリー
(就職者の声)
注意欠陥・多動性障害(ADHD)・
自閉症スペクトラム障害(ASD)の方のストーリー
出来ないことがあってもあきらめず、地道な努力で自分に合ったはたらき方へ
A.Nさん(30代)
- Neuro Dive 秋葉原利用期間:1年2ヶ月
- 前職:エンジニアサポート業務
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就職先
人事データ可視化・分析業務
Neuro Diveでの学習
- 個別最適化された学習計画のおかげで、スキル習得しながら体調管理もできるように
- 3社の企業実習に参加し、Power BIを使った人事データの可視化業務を行う
- 実習を通じて自分の特性を企業にも理解してもらえ、安心して就職することができた
プログラミングの面白さを知り、デザイナーからエンジニアへ
前職ではデザイン会社でのWEBサイト管理の仕事を経て、IT企業でエンジニアサポート業務に携わっていました。グラフィックやエディトリアルが好きだったこともあり、美術系大学で主に平面のデザインを学び、卒業後はDTPオペレータやグラフィックデザイナーといったデザイン制作の現場にいましたが、時間外労働も多く、体力的に続けられる自信がなくなり退職に至りました。
デザイナーからエンジニアへ転身したきっかけは、学生の頃から趣味でWEBサイトをつくったり、独学ですがWEBに関する様々な知識を身に付けていたことと、WEBエンジニアとしてはたらいていた友人の影響が大きいです。その方は独学でプログラミングを習得した方で、「エンジニアを目指すにあたって、こういうキャリアの進み方もあるんだ」と知るきっかけになりました。それから自分でもプログラミングを勉強し始めたところ面白くなり、エンジニアを目指すことにしました。
無理を重ねてしまい、これまでの自分のはたらき方をみつめなおした
障害についてですが、小学生の時点ですでに違和感があったと記憶しています。以来、常に何かしらの困難や生きづらさを抱えていました。精神科の初診は高校生の頃で、大学在学中に発達障害の診断を受けました。
その後も心身ともに日常生活を送れるコンディションまで回復しないまま就学・就労していたため、状態が悪化し、不登校や退職に至りました。新卒でデザイン会社に入社する時も、決して良い状態ではありませんでしたが生活の為に無理やりはたらいていました。もともと無理があったにも関わらず更に無理を重ねてしまい、悪化しては休み、少し元気になったらまたはたらく、の繰り返しでした。この繰り返しが辛くなり、今後のはたらき方をみつめなおしたいと思ったタイミングで出会ったのがNeuro Diveでした。
企業実習を通じてはたらくイメージと自信を積み上げることができた
内定先では人事データ可視化・分析業務を担当します。私は内定先企業も含めて合計3社の企業実習に参加させていただきましたが、企業実習を通じて少しずつ自分のはたらくイメージや自信を積み上げることが出来ました。内定先企業の実習には合計2回参加しました。1回目は昨年の2月に2週間、その時から「この会社ではたらきたい」と思っていましたので、2回目の選考も兼ねた企業実習にも昨年12月に3週間参加させていただきました。
実習課題はPower BIという情報の可視化ツールをつかって、企業の人事管理システムに入っている膨大な情報を可視化する業務です。Power BIに読み込む前のデータ処理についてNeuro Diveでも学習していたので、実践の場で知識やスキルを活かすことが出来、最後まで楽しく課題に取り組むことができました。大変だったことは、実際の業務で扱うデータを実習でも使ったのですが、分析するまでわからないこともありましたし、これまで学習した内容では対応できない部分も多々発生したことです。「期限までに課題の提出が出来るのかな?」と不安に思うこともありましたが、毎日進捗報告の場で現状の問題点や課題をお伝えし、不安をそのままにするのではなく、なるべく率直に自分の状況を冷静に報告することは重要だったと思います。企業実習を通じて「実際の現場ではこうなんだ」という発見や、実務に近い形で参加できたことはとても良い経験になりました。スキル面においても経験値が上がったことは自信に繋がりました。
自分の障害特性を理解してもらうことで、ハードルをクリア
私の障害特性は大きく分けると2つあります。1つはコミュニケーション能力や、空気を読むといった社会性の障害です。もう1つは実行機能障害でして、なかなか先延ばしにしてしまって物事に手を付けられない、段取りが上手く組めないといった特性があります。実習先の企業へ事前に自分の障害特性について説明し、理解していただけているということで、これまでぶつかってきた様々なハードルをクリアにすることが出来、安心して実習に取り組めました。私は曖昧な指示をされると混乱してしまうことがあるのですが、そういった指示はなく、不安なことがあっても質問をすればきちんと答えがかえってくる環境は非常に良かったです。
就職活動の進め方の観点においても、自分自身のことを書面や面接でアピールするのが苦手なので、企業実習を通じて私のはたらく姿勢を見ていただくスタイルは非常に合っていたと思います。面接という限られた時間では通常把握できないことも、今回の企業実習では担当の方が非常に親身に対応してくださり、社内の雰囲気を含め自分に合っているか確認することができました。
内定先では応用できる技術と知識を常に身に着けていられるよう、日々勉強しながらはたらいていきたいです。現時点では何になりたいか、という先々までまだイメージ出来ていないのですが、人事データ可視化業務以外にも様々なデータを扱うことになると思っていますので、新たな環境で色んな業務に挑戦して技術を高めていきたいです。
Neuro Diveで学習の道筋をたて、実践の場で自分の知識を試すことができた
Neuro Diveの利用を決めた一番の理由は、体験学習を進める中でカリキュラムがしっかりしていると感じたからです。個別最適化された学習の道筋をきちんと示していただいたことが通所の決め手になりました。
動画学習サービスは数多くありますが、独学でスキルを身に付けるには限界もありますし、就職へ向けた学習計画を立てるのは一人では難しいと思います。
Neuro Diveでの学習時間ですが、午前中2時間で職業準備性の講座、午後3時間でITスキルの講座を学習していました。学習の進め方は人によって異なりますが、私はITスキルに関してUdemyのEラーニングだけではなく、時には書籍を活用するなど自分に合った方法で学習を進めることで知識を深めました。また、就業経験があっても、職業準備性講座には知らないこともありましたので、ここで学習したことは企業実習でも非常に役に立ちました。体調管理にも自信が持てるようになり、これからは生活リズムを保ちながら無理をせずにはたらいていきたいです。
出来ないことがあっても諦めなくていい、自分に合う形を見つけていってほしい
Neuro Diveで学習できることは機械学習、統計、プログラミング、マーケティングと多岐にわたりますが、向き不向きや、好き嫌いが分かれやすい分野だと思います。実は私は数学が苦手で、畑違いからのスタートでしたが、好きなことを見つけるプロセスの中で「こういったことがやってみたい」と、自然と楽しく学習できました。好きと思うことが何か見つかれば、そこから一歩踏み込んでみることも出来ると思います。Neuro Diveのような就労移行支援を利用することも選択肢の一つです。
出来ないことがあるからといって、何もかも諦めなくてはならないということはありません。自分の好きや得意をみつけて、自分に合った形で、生活や学習をしていけるといいですね。