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利用者

企業実習で得られたコミュニケーション課題とMVP思考

R.Hさん(20代)

  • Neuro Dive 秋葉原利用期間:1年6ヶ月
  • 実習先企業
    大手コンサルティング会社
  • 実習期間:2021年7月26日~2021年8月6日(10日間)

学生時代からコミュニケーションに課題を感じていた

大学生の時から人間関係に悩んでいて、大学の講義など人の集まる場や教室に入れなくなってしまい、自習室にこもりがちになりました。そのことから単位を落としてしまったこともあります。そこで医務室の先生に相談した所、発達障害の検査を進められ検査の結果、自閉症スペクトラムであることが判明しました。
大学の学生支援室からは、パーソルダイバースが提供している学生向けサービス「コミュニケーション・サポート・プログラム(CSP)」の紹介をいただいていて、こちらのCSP1day、3days両方のプログラムにも参加させていただいたこともあります。大学の医学部で認知行動療法を実施している先生からもdodaチャレンジのサイトを紹介していただいたこともあります。コミュニケーション・サポート・プログラム(CSP)含めパーソルダイバースが提供するサービスに触れることが多かったことも、Neuro Diveにたどり着いたきっかけになったのかもしれません。

面接で自信を持ってPRできる成果物をつくりたい

学生時代は発達障害の症状緩和の為に治療を行っていましたので、就職活動をあまり積極的には行っていませんでした。その中で、2社ほど企業の障害者枠で採用試験を受けた時に、筆記試験は合格しましたが、面接で落ちてしまった経験があります。この時の面接では、あまり自分自身について話せることがなく、ITスキルの成果物についても見せられるものもありませんでした。そこから腰を据えてしっかりスキルを身に付けて成果物を作りたいという気持ちが高まりITスキルが学べる就労移行支援を利用したいと思いました。Neuro Diveのオンライン説明会に参加し、Neuro Diveの学習カリキュラムについて体験しましたが「これならできそうだ」という手応えを感じました。家族含め、色んな方からのアドバイスや助言をいただいて、最終的には体験を通じて自身の学習方針と合致したので利用を決めました。

就職活動へむけて「はたらく」を体験したい

私はこれまで企業実習のような就業体験も、就職したこともなかったので、Neuro Diveを利用する当初から企業実習に参加したい気持ちは強くありました。
利用開始からちょうど1年が過ぎる頃、成果物の作成も進んでいたタイミングで今回の企業実習のお話をいただき、参加させていただきました。実習内容は10日間でMoodleというラーニングプラットフォームを利用した学習コンテンツの作成に取り組むアジャイル開発です。成果物を作成することが1つ目のサイクル、実習の主宰者や他の企業実習生からもフィードバックを受けた後、改善計画に沿って改善するのが2つ目のサイクル、最後に自身がやりたい事や普段学習していることを取り入れる自由編集、この3つのサイクルで実習を行いました。
開発にあたり、リサーチとターゲティングを決めることにも挑戦しました。先ずはラーニングプラットフォームのテーマを決めるにあたり、Moodleがどのように使われているのか調査をしたところ、「学習支援を必要とする人に対する支援の場」になるのではないかと思い、ターゲットを「不登校で学習意欲がある方への学習プラットフォーム」としました。学習方法についてもコアターゲットとなる中高生が、楽しく継続的に学習できるようゲーム形式にするなど工夫しました。
開発計画においては、どれを優先すべきか判断スキルも求められるのですが、優先順位を付けるには重要度と難易度の2軸を使って優先順位をつけるといったノウハウも学びました。参加前は不安もありましたが、実習生に一人ずつメンターがつき、実習期間中は複数回面談の機会を頂きましたので、自然体で過ごすことができ、面談を通じてコミュニケーションもしっかりとれましたので、問題なく最後まで進めることが出来ました。

アサーティブなコミュニケーションがビジネスにおいては求められる

期間中にコミュニケーションの難しさと課題についても学ぶことは多かったです。先述のとおり実習生同士でそれぞれ作成した成果物のフィードバックを行ったのですが、アサーティブなコミュニケーションが上手くできず、組織におけるコミュニケーションの難しさも学びました。私も含め実習生のみなさんも勉強途中なので、アサ―ティブな表現が出来ないのは当然なのかもしれませんが、社会ではたらく心構えが少し出来ました。引き続きビジネススキルの学習を通じてコミュニケーションスキルを高めていきたいと思います。

MVP思考を身に付け苦手を克服

今回の企業実習では、短期間のアジャイル開発を通じて、ビジネスにおけるエッセンスを学べました。完遂できた要因はMVP(Minimum Viable Product )思考であったと思います。これは限られた期間内に必要最低限の機能を有したものを作成する、という思考でして、当初の計画にあった全ての学習コンテンツを作成するのは難しいと判断し、その中でも常に最低限必要なものは作成することを心掛けていました。
私の障害特性として、物事の優先順位をつけるのが非常に苦手だったのですが、MVP思考を学び、限られた期間内で開発計画やワークプランを考えて成果物の作成から改善計画まで立てられるようになりましたし、自身の体調管理もできるようになり、安定して学習出来るようになりました。今回の企業実習で学んだことは今後の就職活動や就職後にもしっかり活かしていきたいと思います。

実践の場で学習できる機会を最大限に活かして

Neuro DiveではUdemyを活用して基礎的なITスキルを先ず身に付け、更に高めていきたい専門領域についてはITアドバイザーの方から成果物に対して個別にフィードバックと今後の学習方針についてもアドバイスをいただいています。ビジネススキル講座では毎週リモートで利用者同士のディスカッション等も行っています。Neuro Diveで学習し始めて以前より円滑にコミュニケーションをとれるようになりました。
体調管理やコミュニケーションスキルを単身で磨いていくのは限界があると思います。障害特性に配慮してもらいながら、先端ITスキルの学習と並行して、一からビジネススキルを磨くことができるNeuro Diveのような環境に身を置けたことは自分にとって大変有益でした。個人で就職活動していたら今回のような企業実習に巡り会うことはなかったと思います。座学でビジネススキルを身に付けていくのはやはり限界があると思いますし、実践の場では机上学習では得られない経験と発見が多くあるので、Neuro Diveを利用される方には是非企業実習の機会を有効に活用していただきたいと思います。