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Neuro Diveでの学習を経て、企業実習へ参加された方の事例をご紹介します。

利用者

障害があっても、難易度の高い職種に挑戦していける世の中へ

N.Tさん(30代)

  • Neuro Dive 秋葉原利用期間:10ヶ月
  • 前職:農協の接客販売員 / SE(システムエンジニア)
  • 実習先企業
    日揮ホールディングス株式会社
  • 実習期間:2020年2月下旬~3月上旬(2週間)

企業実習を通じてスキルを試したい

私はNeuro Dive 秋葉原へ2019年11月開所時に入所しました。ITスキルに関してはUdemyを活用しながら、統計学や機械学習をはじめ、VBA、UiPath、Power BI、Tableau、アジャイル開発など、プログラミングに関する講座を中心に学習してきました。
Neuro Diveでは出来るだけ実務に近い形で、「企業に価値貢献する」ことを目的に各講座で成果物を作りながら学習を進めます。ただ、講座だけで社会で通用するのか不安を感じていたのも事実で、企業実習の機会があれば、習得したスキルがどこまで通用するのか試してみたいと思っていました。そんな時に今回の日揮ホールディングスでの企業実習のお話をいただきました。私はSEとしての職務経験もありましたので、ITスキルに自信もありましたし、学習もある程度進んでいましたので、今回のお話は大きなチャンスだと思いました。

本番をイメージして事前にデモシステムを作成

日揮ホールディングスへの企業実習はNeuro Diveから私を含め2名が参加しました。
事前に企業側から「Power BIに人事管理システムの情報を自動ダウンロードするシステムの作成」という実習課題をいただいていましたので、実習に入る前からデモシステムを作る練習をし、その間何度もITテクノロジーアドバイザーの早川さんにアドバイスやフィードバックもらいながらブラッシュアップをして、実習本番を迎えることができました。

企業実習を通じて自分の適性を知り、自信がもつことができた

約2週間の企業実習の成果物として、2つの人事システムの自動化を行いました。1つはPower BIに人事管理システムからデータを自動ダウンロードできるロボット、もう1つは人事の給料査定を自動入力できるUiPathを使用したRPAロボットの作成です。
この2つのプログラミングを企業実習で行えたことで、何の業務にどのツールが適正か理解することが出来ました。こういった経験は、これまでの机上学習だけではわからなかったことだと思いますし、実習を通じて自分の適性や可能性を見極めることが出来たので、プログラミングスキルにも自信をもてました。

上手くいかない時こそ、自らアラートを発信することが大切

実は、企業実習が始まって最初の2日間は作業がうまくいきませんでした。一緒に参加したもう一人の実習生はPower BIを使い、スムーズに課題をこなしていたので、「このままではいけない」と思い、3日目に私の方からNeuro Dive側に相談をしました。企業側にも日報でその旨お知らせしたところ、すぐにフィードバックいただき、私が得意なRPAの業務タスクを新たに設定してくれました。
そこからは作業をスムーズに行えるようになり、このことから、困ったときには先ず自分から相談をすることが大切だということを学びました。自分の障害特性や苦手なことを事前に伝え、周囲の協力を得ながら業務を進めていくことが、はたらくうえでとても重要なことだと実感しました。

企業実習を通じて掴んだ「はたらくイメージ」

今回の企業実習を通じて仕事を進めていくフローの理解や、実際に「はたらくイメージ」もより具体的に掴むことができました。実習中は、勤務開始時間と終了時間が決まっていたので毎日睡眠時間もしっかりとることが出来、生活リズムを管理できたことも大きなポイントです。体力的にも、精神的にも、「生活リズムを守れば、はたらける」という自信につながりました。
今まではどうしても障害をオープンにしてはたらくことに躊躇いがあったのですが、「障害に理解のある環境であれば、自分の障害特性を伝えた上ではたらいていける」、という手応えを感じました。企業実習を通じて自信が持てたことで、これまで以上にNeuro Diveでの学習に打ち込んでいます。

社会の障害者雇用への見方を変える、その先駆けとなっていきたい

多くの方が障害者雇用において、単純作業のみ、といった印象を持っていると思いますが、Neuro Diveが開所したことによって、障害者であっても専門スキルを身に付ければ、これからは難易度の高い職種にどんどん挑戦していける世の中に変わっていくと思います。
今回の企業実習でご担当いただいた日揮ホールディングスの成川さんも「障害があっても、IT系が強い、など専門分野において突出した能力を持っている人はいる」と仰ってくださったことがとても嬉しかったです。今回企業実習の機会をいただき、成川さん含め日揮ホールディングスの皆様には心から感謝しています。
プログラミングを勉強し始めた当初は、技術さえ身に付ければこの先ずっとはたらいていけると思っていましたが、今勉強していることが10年後通用するとは限りません。様々なITスキルがある中で、時代に沿った知識や能力を身に付け「より柔軟な人間になる」ことが重要だと改めて感じています。
Neuro Diveの卒業生が社会で活躍していくことで、障害者雇用への見方も変わると思いますし、私はその先駆けとなっていきたいです。障害があっても社会で活躍できる。そんな未来を創る一員になれるよう、これからも学習を進めていきたいと思います。