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Neuro Dive採用企業インタビューでは、三菱ケミカルに企業実習へ参加され内定が決まったM.Mさんのインタビューに続いて、企業側の視点から実習を通じて感じられたことや、Neuro Diveの可能性についてお話を伺いましたのでご紹介します。

採用企業

障がい者雇用における職域開拓の成功事例となった企業実習

三菱ケミカル株式会社

  • 総務人事本部 キャリアサポート部
    澤木 誉文さん(写真:右)
  • 総務人事本部 人材戦略部
    大村 大輔さん(写真:左)
  • 実習期間:2022年2月下旬~3月上旬(2週間)
  • ※以下敬称略。ご所属はインタビュー当時のものです。

ダイバーシティの推進と継続的な障がい者雇用促進を目指して

澤木
当社の障がい者雇用に対する基本方針は「障がいのあるなしに関わらず一人ひとりの個性が尊重され全従業員が活躍できる企業を目指す」ことです。そのためには、会社組織において一人ひとりが障がいに対する理解を深め、障がいのある方と一体感をもって働くということを自分事として捉えて頂くことが重要だと思っています。
障がいがあっても、なくても一緒に働く仲間であり、そこに垣根はあってはならないのです。多様な個性をお互いに尊重しあって働くことがダイバーシティ(多様性)推進の基本です。「全従業員が活躍できる企業」を目指した組織づくりと、「継続的な雇用促進」を行っていきたいと思っております。

職域の開拓においてIT領域で活躍できる人材に着目

澤木
当社の障がい者雇用促進においての課題は、職域の開拓です。本社で職域を探している中で大村のチームでIT関連の業務が多数あることが分かりました。先端IT・DXスキルが求められる同チームで、活躍できる方を採用できるチャネルがないかを調べていた時に、IT特化型就労移行支援事業所Neuro Diveの存在を知りました。
そこで、大村とその職場へNeuro Diveから企業実習生受け入れの相談をしたところ「IT・DX領域で能力が高い方であれば是非、職場実習を行いましょう」と快諾してもらい、早速実習の準備を進めてもらいました。

リモートワークでもコミュニケーションを密にとり、問題なく実習を進めることができた

大村
新型コロナウイルス拡大の影響もあり、弊社ではリモートワークができる環境がすでに整っていましたので、Mさんには出社頂くことなくフルリモートで実習に参加頂きました。実習内容はデータ分析なので、対面でなくとも、業務の提示と指導を的確にすれば離れた場所でも問題なく業務を遂行でき、コミュニケーションはチャットやメールを活用し、スムーズに進めることができました。リモートワークということもあって、特にコミュニケーションは丁寧に取るように心掛けていました。また、Mさんからもこまめに確認や質問をしてくださったので実習は非常に進めやすかったです。
実習期間についてですが、1週間程ではスキルや実務レベルが分からないと思いましたので、4週間しっかり時間を取って行いたいという考えはありました。最初の1週間は業務に慣れるために必要な時間であったと思います。その後2週間、3週間と経つ中で実務レベルを把握しつつ、Mさんには様々な業務にトライして頂くことで能力や強みが少しずつ見えてきました。また、Mさんが会社やチームのカルチャーに合うかどうかも見ることができました。お互い真摯に向き合ってコミュニケーションを取れれば問題なく業務を進められることが分かりましたし、社会人としてのマナーもよく理解頂いている方であることに安心しました。
障がいのある方を実習に受け入れるということで、最初は接し方や業務の進め方に私も不安がありましたが、私自身、障がいのある方に対して先入観を持ち過ぎていたことを再認識しました。Mさんは非常に前向きな方で、今回の実習ではDXといった新しいことにチャレンジしていただけましたし、例えば難しい業務に対しても「先ずはやってみる」という姿勢で取り組んで頂き、何事に対しても前向きで意欲が高い方だと一緒に業務を行う中で分かりました。私も、Mさんのような前向きな方と一緒に仕事がしたいと思いました。
澤木
私は実習期間中2回しかお話できなかったのですが、Mさんは自己分析をしっかりされている方だという印象でした。これは最初の印象と最後にお会いした印象とで変わることはありませんでした。ご自身の強みや弱みだけでなく、前職でご病気を発症されたことや、どういった時に症状が出やすいか、障がい特性についてもしっかり説明いただいたので、企業側としても大変助かりました。

今回の企業実習を成功体験として社内の職域開拓を進めたい

澤木
今回、本社での採用を見据えた先端IT人材の実習受入れは初めてのケースでしたが、業務内容が明確であり、リモートワークでもコミュニケーションが適切に取れれば、業務を進めるにあたっても問題はなく、先端IT人材としての活躍にさらに期待が持てることが分かったのは非常によかったと思います。本社では数多くの社員が働いておりますが、先端IT領域の業務において社内で活躍できる部署が他にもあるか、今回の実習を一つの成功体験として活かしながら引き続き職域を開拓していく必要があると思っています。
大村
Mさんの場合、基礎的な技術レベルを習得されていましたし、基礎能力があるからこそ、伸びしろがあると思っています。例えば、データサイエンスに必要なツール(統計ソフトR、Python、データ可視化するTableauなど)については、きちんと基礎的レベルで使用できていました。特に業務の中ではTableauを使ったダッシュボードの作成にあたり、指示した通りに業務を進めて頂けたので、こちらからきちんと指示を出せば、問題なく業務を遂行して頂ける方だと安心感が得られました。これから実務を通じて学習していただければ更なるスキルアップが期待できると思いましたし、Mさんならきっと今以上に成長できると信じています。

当社のカルチャーとマッチする成長意欲の高い前向きな人材

澤木
Mさんの評価は、通常のキャリア・新卒採用の担当面接官も高評価でした。
大村
私がMさんと一緒に働きたいと思った理由は、3つあります。1つめは、彼自身が新しいことを学んでいきたいという前向きな姿勢をお持ちだったからです。当社では自律的キャリア形成に向けた人事制度にシフトしてきています。そういった流れの中で、Mさんのように自ら進んで新しいことに挑戦し、キャリアを形成されようとする姿勢は当社のカルチャーと非常にマッチすると思いました。2つめは、我々のチームの働き方にMさんがマッチしていたことです。昨今、リモートワークや在宅勤務といったニューノーマルな働き方への変革が起きている中、我々のチームでもより柔軟な働き方ができるテレワークを推奨しており、これであれば、Mさんにとっても無理なく柔軟に働いてもらえる、能力を発揮してもらえるのではないかと思いました。3つめは、社会人としてのスキルや基礎的なコミュニケーションスキルをしっかりお持ちで、安心して業務を担ってもらえると思ったからです。これら3つを総合的に考えて我々のチームで活躍できる人材だと確信しました。
澤木
入社後は当社で長く勤めて頂きたいです。ご本人は非常に前向きで、当社のカルチャーとマッチしており、今後の業務レベルもアップしていくことを期待しています。ご本人の一層の活躍を通じて、障がいがあっても先端IT領域で活躍できる人材がいることを社内に広めていきたいと思います。
大村
私も澤木と同じ考えです。長く勤めていただきたいですし、成功体験を積み重ねていって頂きたいです。そして、障がいがあっても健常者の方と変わりなく業務に貢献し、活躍できることをより多くの方に知ってもらいたい。何よりも彼自身が当社でスキルアップをしてキャリアを積み、より一層充実したワークライフを送って頂きたいです。

Neuro Diveには先端ITとコミュニケーションの両スキルを身に付けた優秀な人材の輩出に期待

澤木
今後多くの企業にとって先端IT・DX人材のニーズは増えていくと思います。それに伴いNeuro Diveを利用される方が増えていって欲しいですし、Mさんのような人材を多く輩出して頂けるような事業所であってほしいです。ご自身の障がい特性についてしっかり自己分析され、前向きに社会で活躍したいと日々努力されている方は企業側も採用したい人材だと思います。また、働く上ではコミュニケーションスキルも非常に重要です。リモートワークの広がりと共にコミュニケーションのあり方も大きく変わり、対面だけでなくメールやチャットといったやりとりも増えました。ビジネスツールを使いながら、お互いの意思疎通をはかるスキルも身に付けて頂きたいのでNeuro Diveでは先端ITスキルの講座とあわせて、働く上で必要となるコミュニケーション能力も習得して頂けますと、優秀な人材がもっと輩出されていくのではないかと期待しています。
大村
最近では多くの企業が心理的安全性について注目しています。障がいのある方にとっても、心理的安全性を確保できる環境は非常に重要であると思います。受け入れる企業側もこういった環境を確保することによって、個々人がお互いの信頼関係を築き、スムーズなコミュニケーションのもとで、最大限に能力を発揮し活躍して頂けるのではないかと思います。ダイバーシティ(多様性)を推進する企業の一員として、障がい・性別・国籍・価値観・経験知の差などの様々な違いを、お互い理解し尊重しあえる環境づくりにも引き続き取り組んでいきたいと思っています。
※三菱ケミカル株式会社の表記ルールに合わせ「障害」の「害」の字をひらがな表記とし「障がい」、「はたらく」の字を漢字表記とし「働く」と記載しております。

採用企業のご紹介

三菱ケミカルは三菱化学、三菱樹脂、三菱レイヨンの統合により2017年4月に発足した総合化学メーカーです。私たちは三菱ケミカルホールディングスグループの中核事業会社として、素材から機能商品といった多種多様な製品を提供し、あらゆる産業の基盤を支え、環境・社会課題の解決に貢献するソリューションを提供し、人・社会そして地球の持続可能な発展に貢献する「KAITEKI※の実現」をめざしています。

※「KAITEKI」とは「人、社会、そして地球の心地よさがずっと続いていくこと」を表し、環境・社会課題の解決にとどまらず、社会そして地球の持続可能な発展に取り組むことを提案した三菱ケミカルホールディングスグループオリジナルのコンセプトです。