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2023.10.10

コラム

 

デジタルマーケティングとは?基本からAI活用まで、これから必要なスキル

AIや機械学習が学べる就労移行支援事業所「Neuro Dive(ニューロダイブ)」です。今回はNeuro Diveにおける学習領域の一つの「デジタルマーケティング」について紹介します。デジタルマーケティングとは、デジタルテクノロジーを活用したマーケティング手法です。インターネットやスマートフォンの普及によって多様化する消費行動に対し、多角的にアプローチできるとして注目されています。この記事では、これからマーケターとして活躍する上で欠かせない基礎知識や手法、仕事内容、AI活用による変化などを解説します。

デジタルマーケティングとは?

デジタルマーケティングとは、インターネットやIT技術など「デジタル」を活用したマーケティング手法のこと。そもそもマーケティングは、顧客が自ら商品・サービスを知れる機会を作り出し、営業を行わずとも購入してもらえるような「売れる仕組みをつくること」をいいます。売れる仕組みをつくるためには、顧客のニーズを理解し、適切なターゲットに向けて商品やサービスを提供していくことが重要になりますが、その成果を高めるために活用されているのがデジタルマーケティングです。

デジタルマーケティング領域を担うマーケターは、商品開発や販売戦略の策定、広告宣伝、効果検証といった一連のプロセスにおいて、多種多様なビッグデータをはじめ、デジタル広告や検索エンジンなどのテクノロジーを活用します。近年ではAI活用も進み、顧客情報の管理や見込み客への継続的なアプローチを効率化できるようになりました。デジタルマーケティング施策の一例を見てみましょう。

デジタルマーケティングの施策例

  • ECサイトでの回遊率やカート投入率、購入履歴のような行動データをもとに、顧客ごとにおすすめやお得情報を発信する
  • 端末の位置情報(GPS)をもとに、顧客が店舗に近づいたら、プッシュ通知などで限定クーポンを発行する

デジタルマーケティングの目的

あらゆるデジタル施策を用いて営業やマーケティング業務を最適化し、売上・利益を最大化することがデジタルマーケティングの目的です。そのためには、ユーザーデータを蓄積・分析して、見込み客それぞれのニーズに合ったアプローチを実施する必要があります。Web上でのユーザー行動を把握するだけでなく、リアルな消費行動データと融合させることで、企業のマーケティング活動を最適化できると考えられています。

デジタルマーケティングとWebマーケティングの関係

あらゆるデジタル施策を用いて営業やマーケティング業務を最適化し、売上・利益を最大化することがデジタルマーケティングの目的です。そのためには、ユーザーデータを蓄積・分析して、見込み客それぞれのニーズに合ったアプローチを実施する必要があります。Web上でのユーザー行動を把握するだけでなく、リアルな消費行動データと融合させることで、企業のマーケティング活動を最適化できると考えられています。

デジタルマーケティングの重要性が高まっている背景

インターネットやスマートフォンなどの普及により、誰でも簡単に情報を入手できるようになりました。それに伴い、消費者の情報収集や商品購入経路が多様化しています。
例えば、何か商品を購入する場合、商品情報については口コミをチェックするのが当たり前になり、実店舗に行かずにオンラインで購入することも珍しくありません。インターネット上で完結してしまう消費行動への対応として、消費行動を深く理解し、個々の顧客に合わせたアプローチができるデジタルマーケティングの視点が必要不可欠となっているのです。

デジタルマーケティングの手法と分析方法

デジタルマーケティングでは、自社のターゲットを十分に理解した上で、自社の商品や市場環境、リソースなどと照らし合わせて最適な手法を見つけることが重要です。では実際にどのような手法があるのか、カテゴリに分けて紹介します。

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは、広告ではなく、ユーザーにとって価値のあるコンテンツを制作・提供し、見込み客との関係を構築していく手法です。ユーザーからの信頼性を高めて情報源として定着できれば、購買行動につながるだけでなく、見込み客のファン化も期待できます。コンテンツは、一度制作すれば企業の資産として継続的に活用できるのもメリットです。当記事も、コンテンツマーケティングに該当するものの一つです。

コンテンツ例

  • SEOによる集客を目的にしたノウハウ記事
  • 自社サービスに関連する情報を整理したホワイトペーパー
  • 商品やサービスの解説、導入事例などの動画

SNSマーケティング

FacebookやX(旧Twitter)などのソーシャルメディアを活用した手法のSNSマーケティング。比較的頻度の高い情報発信やユーザーとのコミュニケーションを通じて、知名度の向上やファンの獲得、ブランドイメージの醸成などを図るのが特徴です。SNSマーケティングは、日々の投稿だけでなく、タイムラインやストーリーズなどに広告を配信する「SNS広告」や「SNSキャンペーン」なども含まれます。新製品をリリースするタイミングで話題にしたいなど、短期集中型のマーケティング施策を打ち出しやすいのもメリットです。

メールマーケティング

顧客一人ひとりにメールを配信し、関係構築につなげる手法のメールマーケティング。新商品のリリース情報やキャンペーン情報、商品購入に対するサンキューメールなどに加えて、顧客の属性や購買意欲に応じた情報を配信できます。顧客や見込み客へのフォローアップ、特定の層にだけアプローチして集客したい場合に効果的です。

SEM(検索エンジンマーケティング)

SEM(検索エンジンマーケティング)は、検索エンジンの最適化を意味する「SEO」と、検索エンジン広告の「SEA」に大別されます。それぞれの特徴を見ていきましょう。

SEO(検索エンジン最適化)

SEOとは、Googleで検索された際に自社サイトを上位表示させるため、Webサイトの内容を最適化する手法です。検索エンジンにおけるWebサイトの評価を高めなければ、いくらコンテンツ制作に力を入れても見込み客の目に触れる可能性は低くなってしまいます。そのため、「検索対策」であるSEOを実施する企業は多いです。

SEA(検索エンジン広告)

SEAとは、Googleなどの検索エンジンの検索結果に、ユーザーが検索したキーワードに連動した有料広告を掲載する手法です。SEOと同様に、Webサイトの認知度を高め、ネットワークに大量のデータが流れることを目的としています。検索エンジン広告は検索結果画面に表示されるため、即効性があり、顕在層にアプローチできるのが特徴です。

デジタル広告

インターネット上に出稿される広告の総称をデジタル広告といい、企業または商品の認知拡大と購買の動機づけを目的とします。Web広告以外の「デジタルサイネージ」や「タクシー広告」もデジタル広告の一つです。

ディスプレイ広告

Webサイトやアプリの広告枠に掲載される、ディスプレイ広告。「バナー広告」と呼ばれることもあり、画像や動画、テキストで表示されます。広告を表示させる属性を詳細に設定できるため、見込み客をターゲットに設定できれば高い効果が期待できます。また、ニーズが表面化していない潜在層へのアプローチにも効果的です。

アプリ広告

アプリ広告とは、スマートフォンやタブレットなどのモバイルアプリケーション内に表示される広告のこと。アプリの開始時や動画の途中などに表示されるため、ユーザーの目に留まりやすいのが特徴です。例えば、画面の上下に表示される「バナー広告」や、フィード内に通常のコンテンツと同じ形式で表示される「インフィード広告」などが挙げられます。

動画広告

動画を利用した動画広告は、YouTubeなどのソーシャルメディアやWebサイトなどで配信でき、認知拡大やブランディングなどに効果を発揮します。音と映像の組み合わせによって、より印象的な広告に仕上げることが可能。また、表示回数や再生数、再生時間、クリック数などのユーザー行動をもとにした効果検証にも適しています。

リマーケティング広告

過去に自社のWebサイトを訪れたことがあるユーザーに対して、広告を再表示するリマーケティング広告。「自社の商品に興味がある」「他社と比較検証している」「購買意欲が高まっている」といった見込み客にターゲットを絞り、Webサイトへの再訪問を促す広告を配信できます。

デジタルサイネージ

デジタルサイネージとは、屋外や店頭、公共空間、交通機関などのあらゆる場所で、ディスプレイなどの表示機器を使って情報を発信するメディアの総称です。施設の利用者や往来者に対して、タイムリーな情報を効果的に発信できます。

タクシー広告

タクシー広告とは、電車の中吊り広告などと同じ交通広告の一つ。最近では、車内にタブレットなどのディスプレイを設置して動画を流す、タクシーサイネージ広告が主流です。

データ分析・最適化

デジタルマーケティングには、データ分析・最適化なども含まれます。AI技術の活用も一般的になってきています。

アクセス解析

アクセス解析とは、Webサイトにアクセスしたユーザーの行動や属性などの情報、流入経緯といった動向を取得して分析する手法です。分析によって得られた課題から施策を見つけて実施し、Webサイトのコンバージョン率の向上や改善、サイトの成長を目指します。企業サイトは持っているだけでは集客や売上に結びつかないため、アクセス解析をして、サイトを改善し続けていくことが重要です。

データドリブンマーケティング

データをもとにさまざまな判断を行う、データドリブンマーケティング。集めたデータを基準にマーケティング施策を立案し、結果を検証して改善を繰り返すことで大きな効果を上げるのが目的です。勘や経験による直感的な判断ではなく、客観的なデータによる意思決定により、マーケティング施策の成功率を高め、大きく失敗するリスクを抑えることができます。

MA(マーケティングオートメーション)

MAとは、マーケティング活動を自動化・効率化し、見込み客を育成することです。メールマガジンの配信や顧客リストの更新など、反復的な作業や単純業務などを自動化することにより、マーケティング活動を大きく効率化します。

SFA(セールスフォースオートメーション)

SFAとは、営業支援を指す言葉です。SFAツールは見込み客を顧客化することを目的としており、見込み客の情報や案件情報、商談情報などを一元管理できるのが特徴です。SFAツールを活用することで、入力工数の削減による営業担当者の負担軽減、適切なタイミングでの営業戦略の立案、営業活動の属人化の改善などにつながります。

CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)

顧客関係を管理するためのツールを指す言葉として使われることが増えている、CRM。顧客の行動や情報をデジタルで管理し、そのデータを分析することで、顧客の購買傾向や自社の課題などの把握に役立てることができます。

AI

ビッグデータを解析するのが得意なAIは、分析によって自動的に特徴や傾向を発見することで、複雑化する消費行動の予測を可能にします。ECサイトの商品レコメンドやチャットボットなどにもAI技術が採用されており、在庫の確認や納期の回答を自動化できるため、顧客への高品質なWeb接客を安定して提供できるようになっています。

AIで変わるデジタルマーケティング

近年デジタルマーケティング領域でも、AI・機械学習の導入が進んでいます。デジタルマーケティングは、より詳細な消費者データを蓄積できる反面、大量かつ多様なデータから消費者の行動を理解するために、AIなどデータサイエンス領域のノウハウが必要です。AIは「見えているデータ」から「まだ見えていないものを予測」するのに活用できます。例えば、人間では気づかない大量のデータの中に埋もれた法則性を見つけ出す、人間なら膨大な時間がかかる事務作業を一瞬で終わらせる、といったことが可能です。

デジタルマーケティングとAIを組み合わせることでどのような変化が生じるのか、一例を紹介しましょう。

AI×デジタルマーケティングで生じる効果例

  • 複雑化する消費者行動を予測できるようになることで、スタッフ個人の勘や経験に頼らずに済む
  • 消費者の行動履歴から関連商品をアドバイスできるため、質の高い接客を提供でき、利益率の向上につながる

データサイエンスの活用でさらなる進化を遂げるデジタルマーケティング

デジタルマーケティングでは、膨大なデータを収集し活用する必要があります。そのため、マーケターにとっても、消費者の行動・購買履歴等から得られるデータを巧みに扱い、活用できることが強みとなります。また、企業もキャリアパスの一つとして考えるケースが増えました。

実際に、デジタルマーケティングに取り組む企業も増え、企業のニーズはデータを「集めたい」から「活用したい」という考えに変化しています。そして、単発のデータ分析ではなく、中長期的な視点を持ったデータ活用を行うためには、「データの比較」「要点の抽出」「データの分類」「データをもとにした予測」ができるデータサイエンスの活用が欠かせません。

デジタルマーケティングが広がるとともに、データ分析に高度な専門知識が必要となったことからも、データ分析・活用のプロフェッショナルであるデータサイエンティストの需要も高まっています。データサイエンスがもたらすデジタルマーケティングの進化によって、今後も新たな価値が生み出されていくでしょう。

デジタルマーケティングの仕事内容

デジタルマーケティングにおけるマーケターの目的は、大きく3つあります。

  • 集客のための仕組みづくり
  • 購買行動につなげる
  • リピーターとなるファンづくり

3つの目的を達成するために、マーケターは、デジタルデータの分析やその分析結果に基づく施策の立案、施策を実行して商品やサービスの販売促進につなげる施策に取り組みます。

具体的には、

  • WebサイトやSNSなどへの訪問数を増やす施策を立案・実行する
  • ページの閲覧数や広告へのアクセス数、SNSの拡散率などのデータを分析。実店舗での販売データも分析し、施策の実行・効果を検証する
  • 実際の購入や問い合わせ数など、コンバージョンに対する効果検証を行う
  • 検証結果から、改善案や別の施策を検討し、PDCAを回す

といった流れで行うのが一般的です。このように、さまざまな流入経路を活用して、集客から購買、効果検証、改善施策まで一貫して行います。

細かい仕事内容は企業によって異なりますが、デジタルマーケティングに新しい価値を生み出すには、データサイエンスの知識が必要不可欠です。加えて、提案内容を相手にわかりやすく伝えるためのプレゼンテーションスキルも強みとなるでしょう。

企業が求めるデジタルマーケティングのスキル

では実際に、デジタルマーケティングの領域ではたらくためにはどのようなスキルが求められるのでしょうか。デジタルマーケティングで必要とされる基礎スキルは次の6つです。

デジタルマーケティングで必要とされる基礎スキル

  • マーケティングに関する幅広い知識
  • Web・広告に関する知識
  • 最新の情報を察知する能力
  • コミュニケーションスキル
  • 創造性
  • AIや機械学習などの先端ITスキル

デジタルマーケティングを行うために必要なのが、幅広いマーケティング知識と情報収集・分析スキルです。一般的なマーケティングの知識はもちろん、IT技術の進化や消費者の嗜好の変化などにも敏感であることが重要です。加えて、各所とのスムーズなコミュニケーションを図る能力、新しい手法や最適な戦略手法を考えられる創造性、AIや機械学習などを活用する能力が欠かせません。

また、デジタルマーケティング施策の背景や目的には、独自性や先進性といった個人の観点も重視されます。提案内容に説得力をもたせるために、「どこまでが事実で、どこまでが自分の考える仮説なのか」を分けて考え、伝えられるかも重要です。

Neuro Diveで学ぶデジタルマーケティング

Neuro Diveでは、デジタルマーケティング領域での活躍を目指すにあたり、「発想力」「市場調査」「分析方法」「提案力」で勝負ができる成果物作成を意識して、学習計画を立てています。ここではデジタルマーケティングの学習方法や成果物事例を紹介します。

デジタルマーケティングの学習方法

デジタルマーケティングを学ぶ際のポイントは、初期段階で自分が進みたい業界や業種などの就職希望先から逆算し、必要なスキルセットを習得することです。デジタルマーケティングに求められるスキルセットは多いため、幅広くスキルを習得しても実務では効果を発揮しにくい可能性があります。そのため、Neuro Diveでは就職希望先の企業分析をしっかりと行い、その企業で求められるマーケティングのスキルセットの習得に注力しています。

デジタルマーケティング職に就いた方の成果物事例

BIツールを使った成果物の独自性とプレゼンテーションを評価され、大手アパレル業界のマーケティング部門のEC担当として採用された、K.Tさんの事例です。

K.Tさんが提案したのは、川崎エリアの地域活性化についてです。当該エリアは、繁忙期以外は閑散として、地域活性化という視点で課題がありました。同じ神奈川県でも一年中賑わいを見せる鎌倉エリアなどとの違いについて、統計局のデータを集めて、BIツールで可視化。年間で一定数の人が訪れている場所と、1年に1回しか人が来ない場所を比較したレポートを作成しました。

分析結果から「観光名所でイベントを実施して集客する」「観光名所を巡った後に宿泊できる施設をつくる」という改善策を提案。アパレル業界に直接関係のない成果物ではありましたが、K.Tさんの着眼点や学習ツールを活用した分析方法の独自性、ビジネス視点などを高く評価され、就職を叶えました。

Neuro デジタルマーケティングについて理解を深めよう

デジタルマーケティングは時代のニーズに合ったマーケティング手法として、今後さらなる発展が見込まれている領域です。AIなどのデータサイエンスを活用することで、膨大な顧客データなどを瞬時に分析し、予測を立てられるようになります。先端IT分野との掛け合わせでスキルを習得することで、時代のニーズに合ったキャリアステップを描けるようになるでしょう。Neuro Diveで必要なスキルを習得し、デジタルマーケティング領域での活躍を目指してみてはいかがでしょうか。

先端ITに特化した就労移行支援 Neuro dive とは

Neuro Dive(ニューロダイブ)は、最長2年間でAIや機械学習・データサイエンス・RPAなどの高度な専門スキルを身に着け、就職することをめざせる就労移行支援事業所です。

AIモデルの構築に必要なプログラミング習得や、マーケティングデータの分析方法など、厳選された講座や現役のデータサイエンティストから直接指導で学ぶことができます。

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