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2026.10.06

コラム

 

双極性障害で仕事を休みがちになる理由|向いている仕事とはたらき続ける方法

双極性障害

「仕事を休みがちになってしまった」「このままはたらき続けられるか不安」

双極性障害(双極症)のある方の中には、このような悩みを抱えている方もいます。仕事を休みがちになる背景には、症状の影響だけでなく、仕事内容や職場環境との相性が関係している場合もあります。無理をしてはたらきつづけると体調が悪化してしまうため、自分に合った仕事やはたらき方を見つけることが大切です。

本記事では、双極性障害のある方が仕事を休みがちになる理由や、向いている仕事とはたらき続けるための対策を解説します。

仕事に行ってもうまく仕事ができない

双極性障害は、気分が落ち込む「うつ状態」と高揚する「躁状態」を繰り返す精神疾患で、その気分の波が業務パフォーマンスに影響します。うつ状態では強い疲労感や意欲・集中力の低下が生じやすく、普段であれば問題なくできる業務が大きな負担となります。朝起きることや人と話すことも苦痛になるため、出勤そのものが難しくなることもあるでしょう。

一方で、躁状態ではやる気や行動力は上がりますが、睡眠時間を極端に減らしたり多くの仕事を引き受けたりするため、うまく仕事が進まなくなることが増えます。

仕事のストレスがつらくて症状が悪化する

仕事では、業務量や納期・ノルマ、残業や責任の重さなど、さまざまなストレスが生じます。双極性障害のある方は、こうしたストレスが大きくなると心身の疲労が蓄積し、気分の安定を保つことが難しくなる場合があります。症状が悪化すると、集中力や意欲が低下して仕事が難しくなり、その焦りや疲労から症状がさらに悪化するという悪循環に陥りかねません。

職場の人間関係がストレスになっている

双極性障害のある方は、うつ状態でコミュニケーションが著しく減ることや、躁状態で極端に積極的な言動を取ることから、職場で誤解を受けて孤立するケースがあります。「周囲から理解されていないと感じる」「相談しづらい」などの状況が続くと、仕事に行くこと自体が強いストレスになってしまいます。

2.双極性障害のある方が仕事を続けるための対処法

生活リズムを整えながら体調管理を行うイメージ

双極性障害があって、仕事を休みがちになっている方は、次のポイントを意識することで、仕事を続けやすくなるでしょう。

通院・服薬を継続する

仕事を安定して続けるためには、主治医の指示に従って通院や治療を継続することが重要です。症状が落ち着いていると「もう治ったかもしれない」と感じ、自己判断で通院・服薬を止めてしまう方もいますが、症状が再び悪化して仕事へ支障が出るケースが多いです。

薬の副作用や仕事への影響が気になる場合も、主治医へ相談することで、薬の種類や量を調整できる場合があります。また、医師やカウンセラーなどに仕事について相談することで、悩みを解決するためのアドバイスが得られることもあるでしょう。

睡眠や生活リズムを整える

睡眠や生活リズムの乱れは、双極性障害の症状に影響しやすいと考えられています。特に睡眠不足はうつ状態を悪化させやすいため、十分な睡眠時間を確保して、できるだけ同じ時間帯に寝起きすることが大切です。食事や運動などの生活習慣も整えることで、双極性障害の症状の波を抑えやすくなります。

周囲へ相談して必要な配慮を受ける

仕事内容や職場環境に課題がある場合は、一人で抱え込むことなく、職場の上司や人事担当者などへ相談したうえで、次のような配慮を受けることも効果的です。

  • 業務量の調整
  • 部署の変更
  • 時短勤務の適用

業務内容や人間関係によるストレスは、部署の異動で改善できる可能性があります。ただし、配慮を申し出る際は、必要に応じて症状や仕事上の困りごとを職場へ伝えることになります。主治医や支援機関にも相談しながら、伝える範囲と希望する配慮を整理することが大切です。

「はたらき方」や「仕事」を見直してみる

現在の職場で相談や改善が難しい場合は、職場を変えることも選択肢となります。ただし、闇雲に転職すると新しい職場でも同じ悩みが生じるおそれがあるため、自分に合った「はたらき方」と「仕事」を見極めるようにしましょう。

はたらき方 ・「障害者雇用」で障害を開示してはたらく
・時短勤務やリモートワークなども検討する
仕事 ・双極性障害と付き合いながらはたらきやすい仕事
・ノルマや残業が少ない仕事
・対人業務が少ない仕事

3.双極性障害のある方に向いている仕事

自分のペースで仕事に取り組む様子のイメージ

双極性障害のある方が比較的取り組みやすいと考えられる仕事には、次のような特徴があります。

一人で集中して取り組みやすい仕事

周囲とのコミュニケーションや対人業務が求められることが多い仕事より、次のような「自分のペースで作業しやすい仕事」は、双極性障害のある方が取り組みやすいと考えられます。

  • プログラマ
  • Webデザイナー
  • データ入力メインの事務職

目の前の作業に集中することが多く、成果物が明確で業務内容を把握しやすいことも特徴です。

専門性を活かせる仕事

専門知識やスキルが重視される次のような仕事は、対人コミュニケーションが求められる機会が比較的少なく、双極性障害のある方が集中力や生産性を活かしながらはたらきやすい傾向があります。

  • ITエンジニア
  • データ分析職
  • CADオペレーター
  • AIエンジニア

ただし、厳しい納期や長時間労働のある職場は避けて、体調の変化に対応しやすい「柔軟なはたらき方」ができる職場を選ぶことが重要です。

柔軟なはたらき方ができる仕事

「勤務時間を調整しやすい」「在宅勤務を選べる」など、柔軟なはたらき方ができる仕事を選ぶことも、双極性障害のある方が長くはたらくためのポイントです。近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進やリモートワークの普及を背景に、IT系の分野を中心に柔軟なはたらき方を導入する企業が増えています。幅広い選択肢を検討してみることで、自分に合ったはたらき方を実現できる可能性が高まるでしょう。

4.双極性障害で仕事を休みがちな方は「IT分野」も選択肢になる

双極性障害で仕事を休みがちな方は、次のような理由からIT分野への転職も選択肢となります。

IT関連スキルは幅広い業界で求められている

「IT人材」というと、IT企業やシステム開発会社で活躍するイメージがあるかもしれませんが、近年では多くの業界で「ITスキルを持つ人材」が求められています。DX推進やAIが普及し、IT業界だけでなく製造業・小売業・金融業など、さまざまな業界でITを活用できる人材の需要が高まっていることが理由です。

AIやデータ分析を活用した業務改善や経営判断の支援、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)による業務の自動化などに取り組む企業も増えているため、ITスキルを習得することで幅広い業界で活躍できるようになる可能性があります。

未経験からでも段階的に学ぶ方法がある

双極性障害のある方は、就労への課題や不安があるケースも多いため、スキル習得と合わせて就労準備を整えることも、長期就労の実現のために重要です。

障害や疾患のある方を対象に、就労準備やスキル習得をサポートする「就労移行支援事業所」の中には、専門的なITスキルを学びながら転職活動の支援まで受けられるものがあります。「未経験だから」といって諦める必要はありません。ひとつずつ準備を進めていくことで、将来の仕事の選択肢を広げることができるでしょう。

5.双極性障害で仕事を休みがちな方も「自分に合う仕事」ならはたらきやすくなる

就職支援を受けながらはたらく様子のイメージ

双極性障害のある方は、仕事内容やはたらき方が合っていないことが原因で、体調を崩しやすくなり、仕事を休みがちになるケースがあります。「休まないように頑張る」のではなく、無理をしなくてもはたらき続けやすい仕事や環境を見つけることが大切です。

IT分野への就職を目指すなら「Neuro Dive」も選択肢のひとつ

「Neuro Dive」は、発達障害や精神障害のある方を対象に、AI・データ分析・RPAなどのIT分野に特化した就労移行支援を提供しています。IT未経験の方でも、基礎から段階的に専門スキルを学べるカリキュラムが用意されているため、「新しい分野へ挑戦したい」「専門スキルを身につけてはたらきたい」という方も、基礎から段階的に学べます。

スキル習得だけでなく、あなたの症状や適性に合ったはたらき方についてプロのアドバイスを受けながら職業準備性を整えて、就職活動のサポートや就職後の職場定着支援まで受けられます。無料体験もできますので、双極性障害があってはたらき方でお悩みの方は、この機会にぜひご相談ください。

この記事の監修者

パーソルダイバース株式会社 人材ソリューション本部 事業戦略部 ゼネラルマネージャー
戸田 幸裕(とだ ゆきひろ)

上智大学卒業後、損害保険会社で法人・官公庁営業を経て、2012年、インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社し、障害者専門のキャリアアドバイザーとして求職者の転職・就職支援に携わったのち、パーソルチャレンジ(現パーソルダイバース)へ。2017年より法人営業部門のマネジャーとして約500社の採用支援に従事。その後インサイドセールス、障害のある新卒学生向けの就職支援の責任者を経て、2024年より現職。

【保有資格】国家資格キャリアコンサルタント、障害者職業生活相談員